「0歳 知育 何もしてない」
そう検索したこと、ありませんか。私はあります。しかも、何度も。
40歳で初産をして、今は生後8ヶ月の子を育てています。最初で最後の我が子。だからこそ、「やれることは全部やってあげたい」という気持ちと、「何もできていない」という焦りが、ずっと同居していました。
この記事では、そんな私が実際に調べてわかったことと、8ヶ月の今やっている3つのことを、正直に書きます。
先に結論を言っておきますね。焦らなくて大丈夫です。 ただ、私が信じていた情報のいくつかは、調べてみたら実際とだいぶ違っていました。そこも含めて、そのまま書きます。
0歳の知育、「何もしてない」と焦っていました
SNSやネットを見ていると、みんな本当に立派なことをしています。
高価な知育おもちゃ、英語のかけ流し、モンテッソーリ、フラッシュカード。「生後○ヶ月からこれをやりました」という投稿を見るたびに、自分だけ何もしていない気がして、そっと画面を閉じていました。
しかも私の場合、そこに**「高齢出産だから」という焦り**が上乗せされます。
この子が20歳になるとき、私は60歳。時間が有限であることを、人より強く意識してしまうんですよね。だから「早くしなきゃ」「今やらないと間に合わないかも」と、必要以上に自分を追い立てていました。
でも、その焦りの正体をよく見てみたら——私は「知育」について、ちゃんと調べたことが一度もなかったんです。人から聞いた話や、なんとなく耳に入ってきた情報を、そのまま信じて焦っていただけでした。
聞きかじりの情報で、私はこう思っていた
具体的に、私が信じていたのはこの2つです。どちらも、テレビやネットでたまたま耳にした話でした。
「英語のLとRの聞き分けは、6歳までに耳が決まる」
どこかで聞いた話です。6歳くらいまでにLとRの違いを耳で覚えられるらしい、と。
これを聞いて私は、「じゃあ3歳くらいから英会話に通わせよう」と考えていました。6歳までに間に合わせればいいなら、3歳スタートなら余裕がある。そう計算していたんです。
日本人の英語のつまずきポイントって、まさにこのLとRですよね。自分が苦労したからこそ、この子には最初から聞き分けられる耳をあげたいと思っていました。
「3歳までに音楽を聴かせないと、音痴になる」
これも、聞きかじりです。たしか有名なミュージシャンの方が言っていた気がする、というレベルの記憶でした。
でも、なんとなく納得感があったんですよね。「小さいうちに耳ができる」というのは、英語の話とも通じるところがあるし。
なので私は、できるだけ歌を歌って、音楽を流すようにしていました。抱っこしながら歌う、着替えのときに歌う、家事のあいだは音楽をかけておく。手間もお金もかからないので、これは今も続けています。
こうして書き出してみると、我ながら**「聞いた気がする」だけで動いていた**んだなと思います。しかも、どちらも「〇歳まで」という期限つきの情報。焦って当然でした。
ちゃんと調べてみたら、実際はどうだったのか。次に書きます。
調べてわかった、0歳の知育で本当に大事な時期
ここからが本題です。実際に調べてみたら、私が信じていた数字は、どちらも間違っていました。
英語の音の聞き分けは「6〜8ヶ月」だった
まず、英語のLとRの話。「6歳まで」だと思っていたこれ、実際はまったく桁が違いました。
ワシントン大学のパトリシア・クール教授という方の有名な研究があります。それによると、日本人の赤ちゃんも生後6〜8ヶ月の時期はLとRの聞き分けができるのに、生後10ヶ月以上になるとできなくなるのだそうです。
6〜8ヶ月までは、どこの国の赤ちゃんでも、どんな言語の音でも聞き取れる耳を持っている。ところが10〜12ヶ月ごろには、母語以外の音の聞き取りが難しくなる。その代わりに、毎日聞いている母語のほうは、しっかり聞けるようになっていく——そういう仕組みなんだそうです。
6歳じゃなくて、6〜8ヶ月。
これを知ったとき、正直、固まりました。だってうちの子、今まさに8ヶ月です。「じゃあもう終わってるじゃん」と、一瞬パニックになりました。
音楽は「3歳まで」とは限らなかった
もうひとつの「3歳までに音楽を聴かせないと音痴になる」も、調べてみると違いました。
出てきたのは、こういう話です。絶対音感のような音楽の能力は、幼少期の経験に影響を受けやすいとされていて、身につけさせたいなら早い時期のトレーニングが効果的だと言われている。ただ、「何歳で聴覚が完成する」と一律に言い切れるような話ではありませんでした。
少なくとも、「3歳を過ぎたら終わり」という単純な話ではない。 私が思っていたより、ずっとあいまいな領域でした。
そしてもうひとつ大事なこと。調べた範囲では、「音楽を聴かせないと音痴になる」という話は、どこにも見当たりませんでした。 出てくるのは「絶対音感は早い時期のトレーニングで身につく」という話であって、これはまったくの別物です。
絶対音感が身につかないことと、音痴になることは、イコールではありません。私は完全に、2つの話を混同して覚えていたようです。
それでも私が焦らなくなった理由
「6〜8ヶ月で終わり」という数字を見て、一度は青ざめた私ですが、調べていくうちに落ち着きました。
理由は、臨界期を過ぎたら終わり、という話ではなかったからです。
専門家の解説を読んでいて印象に残ったのは、**年齢が高くなると言語を習得できなくなるわけではなく、臨界期を境に「学び方が変わる」**という指摘でした。
小さいうちは、音をたくさん聞いて、まねをして、自然に身につけていく時期。それが成長するにつれて、文字や文法のルールで整理しながら学ぶ時期に移っていく。つまり**「間に合わなかった」のではなく、「入り口が変わるだけ」**なんですね。
たしかに、大人になってから英語を身につけた人はいくらでもいます。もし6〜8ヶ月で全部決まってしまうなら、そんなことは起こらないはずです。
音楽のほうも同じでした。ある研究を紹介した記事では、絶対音感を持つ人のうち20%は7歳まで専門的な音楽教育を受けていなかったと報じられていて、遺伝的な要素の可能性も指摘されているそうです。一方で、環境の影響も大きいのでは、とも言われている。つまり、まだはっきり結論が出ている分野ではないということです。
要するに、「〇歳までにこれをやらないと手遅れ」なんて単純な話ではないということです。
そして、私が本当に落ち着いたのは、こう気づいたからでした。
焦って高い教材を買うより、今日この子に話しかけるほうが、たぶん大事。
臨界期の数字を正確に知ったところで、8ヶ月の子にできることが劇的に変わるわけではありません。だったら、今できることを、毎日続けるだけ。私はそこに落ち着きました。
8ヶ月の今、0歳の知育として私がやっている3つのこと

というわけで、今の私がやっているのは、とても地味な3つです。特別な教材も、高い知育おもちゃも使っていません。
①YouTubeで「ミスレイチェル」を一緒に見て、一緒にしゃべる
英語といっても、教材は買っていません。YouTubeでミス・レイチェル(Ms Rachel)の番組を一緒に見る、それだけです。
大事なのは、**「見せる」ではなく「一緒に見る」**にしていること。私も横で一緒に発音して、一緒に手を動かして、話しかけながら見ています。
ただ流しておくだけだと、赤ちゃんはあまり反応しません。でも私が反応すると、この子も画面を見て笑ったり、声を出したりします。やりとりが生まれるかどうかが、たぶん一番の違いです。
無料で、追加の道具もいらない。40代の体力でも続けられる、という点でも私には合っていました。
②絵本を毎日読む(うちは中古で十分な理由)
家にある絵本を、毎日読んでいます。 これは欠かさずやっています。
ただ、正直に書いておくと、うちの絵本は中古です。 理由は単純で、舐めるし、破くから。
新品のきれいな絵本を買っても、この時期は容赦なくベロベロにされて、角をかじられて、ページを引きちぎられます。「あーっ!」と悲しくなるくらいなら、最初から中古で十分。むしろ思いっきり触らせてあげられるので、そのほうがいいと思っています。
今の悩みは、レパートリーが少ないこと。同じ本ばかりになってしまうので、もっと増やしたいなと思っているところです。
③スキンシップしながら歌う
3つめは、歌です。
体を触りながら歌う、抱っこしながら歌う、着替えのときに歌う。とにかくスキンシップと歌をセットにしています。あとは、家の中でできるだけ音楽を流すようにもしています。
音楽については、はっきりした答えがないとわかった今でも、これは続けるつもりです。理由は、単純にこの子がよく笑うから。
正しいかどうかより、やっていて楽しいことのほうが続く。40代の体力で毎日続けられることって、結局それだと思っています。
これからやりたいこと
今のところ、私が考えているのはこの3つです。
3歳からの英会話は、予定どおり続行します。
臨界期の数字を知って、「6〜8ヶ月で終わりなら意味ないのでは」と一瞬思いました。でも、学び方が変わるだけで習得できなくなるわけではない。それに、私自身が英語で苦労してきたので、早めに英語に触れる環境は作ってあげたいと思っています。3歳という時期は変えずにいくつもりです。
絵本のレパートリーを増やしたい。
これが今いちばんやりたいことです。同じ絵本ばかりになってきたので、もっと種類を増やしたい。
絵本のレンタルサービスも気になっています。
最近は絵本を定期的にレンタルできるサービスもあるようで、レパートリーを増やす手としては魅力的だなと思っています。
ただ、今のうちは見送りです。 理由は、さっき書いたとおり舐めるし、破くから。 借り物を破いてしまったら気が気じゃありません。それに、レンタル代を毎月払うくらいなら、今は中古の絵本をたくさん買ったほうが、うちには合っています。
もう少し大きくなって、本を大事に扱えるようになったら、そのときに検討したいなと思っています。
「0歳で知育、何もしてない」と思っているあなたへ

最後に、かつての私と同じように焦っている人へ、伝えたいことを書きます。
あなたはたぶん、もう十分やっています。
毎日おむつを替えて、ミルクをあげて、名前を呼んで、抱っこして、「かわいいね」と話しかけている。それは全部、赤ちゃんにとっての立派なインプットです。特別な教材を使うことだけが知育ではありません。
私が調べてわかったことをまとめると、こうです。
- 英語の音の聞き分けは、6〜8ヶ月ごろに変化する。 ただし「手遅れ」ではなく、年齢に応じて学び方が変わるだけ
- 音楽の能力は幼少期の経験に影響されるが、「何歳で完成」と一律には言えない。 「聴かせないと音痴になる」という話も見つからなかった
- 「〇歳までにやらないと手遅れ」は、思っているほど単純な話ではない
数字を知って、私は一度あせりました。でも最終的に落ち着いたのは、焦って高い教材を買うより、今日この子に話しかけるほうが大事だと気づいたからです。
40代の育児は、体力との勝負です。背伸びした知育は、続きません。 続かないことをやって落ち込むより、無料でできて、毎日続けられて、自分も楽しいことを選んだほうが、結果的にこの子のためになると思っています。
だから、ミス・レイチェルを一緒に見て、中古の絵本を読んで、抱っこしながら歌う。それが今の私の知育です。
「何もしてない」なんてこと、たぶんないです。 今日も赤ちゃんと過ごしたあなたは、もう十分やっています。



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