産後、いちばん無理だと思ったこと。それは、料理をしながら赤ちゃんを見ることでした。
火を使っている最中に泣かれたら、手を止めるしかない。かといって、ごはんを食べないわけにもいかない。体は回復しきっていないし、睡眠も細切れ。「家のこと、誰かやって…」と何度思ったかわかりません。
そんな私を助けてくれたのが、自治体の産後ケア事業のヘルパーさんでした。週2回来てもらって、作り置きの料理や掃除をお願いする。それだけで、産後のいちばんしんどい時期の負担が、目に見えて軽くなりました。
しかもこのサービス、1時間ワンコイン程度。それなのに、存在自体を知らないまま産後を終えるママが本当に多いんです。私も、たまたま教えてもらわなければ知りませんでした。
この記事では、私が実際にどう申し込んで、何をしてもらって、いくらかかって、正直どこに気を遣ったかまで、全部書きます。今まさに産後で消耗している人、これから出産する人の参考になればうれしいです。
産後ヘルパー、どうやって知って申し込んだ?
私がこのサービスを知ったのは、母乳のケアで家に来てくれた助産師さんがきっかけでした。「市にこういうサービスがありますよ」と、雑談の中で教えてくれたんです。
その情報を頭に入れた状態で、たまたま区役所に行ったときに聞いてみたら、窓口でも「ありますよ」と案内してもらえて、そのまま申し込みました。
ここで声を大にして言いたいのは——このサービス、向こうから勝手には来てくれないということです。
私の場合、助産師さんが教えてくれなければ、自分から窓口で聞かなければ、たぶん知らないまま産後が終わっていました。「知っているかどうか」だけで、産後のしんどさが変わってしまう。それくらい、もったいない話です。
お住まいの自治体によって名称や内容は違いますが、「産後ケア」「産後ヘルパー」といった言葉で、母子手帳をもらった窓口や助産師さん、区役所・市役所に聞いてみてください。何かしらの支援がある自治体は多いはずです。
いつ・どのくらい来てもらった?
時系列で書くと、こんな流れでした。
申し込んだのは、産後1ヶ月になる少し前。 実際に来てもらい始めたのは1ヶ月を過ぎてからで、だいたい生後1ヶ月半ごろから2ヶ月ごろまでの期間、利用していました。
頻度は週2回ほど。1回の時間は1時間か2時間から選べるようになっていて、私は毎回2時間でお願いしていました。
2時間を選んだのは、単純に1時間だとあっという間だからです。作り置きの料理をお願いするだけでも、それなりに時間がかかります。せっかく来てもらうなら、しっかりやってもらいたい。回数に上限がある中で、1回あたりの密度を上げる選択をしました。
ちなみに、利用できる回数には上限があります。 私の場合は10回程度でした(自治体によって違います)。使い放題ではないので、「いつ使うか」は少し考えて決める必要があります。私が2時間を選んでいたのも、限られた回数を濃く使いたかったからです。
ひとつだけ、先に伝えておきたいことがあります。申し込んでから、すぐに来てもらえるわけではありません。
私も、申し込んだのは産後1ヶ月前ですが、実際に来てもらえたのは1ヶ月を過ぎてから。手続きや調整の時間がかかります。
だから、「しんどくなってから申し込む」では、いちばんしんどい時期に間に合わないかもしれないんです。もし今妊娠中でこれを読んでいる人がいたら、産前のうちに調べておくことを強くおすすめします。産後の自分は、調べる気力すら残っていませんから。
実際にやってもらったこと|作り置きの料理と掃除

2時間で、実際にお願いしていたのはこの3つです。
- 作り置きの料理(これがメイン)
- お風呂掃除
- 玄関掃除
いちばん助かったのは、やっぱり作り置きの料理でした。産後、いちばん無理だったのがこれなので。数日分のおかずが冷蔵庫にあるだけで、「今日のごはんどうしよう」という毎日のプレッシャーから解放されます。
赤ちゃんのお世話は、頼めませんでした
ここは、期待とズレる人がいるかもしれないので正直に書きます。
私のところに来てくれたのは、普段は高齢者の方を担当しているヘルパー事務所さんでした。ヘルパーさんは今どこも人手不足のようで、赤ちゃんの対応を専門にしている事業所ばかりではないんですね。
そして、沐浴のように赤ちゃんを直接お湯に入れるような、少し危険をともなうお世話は頼めないとのことでした。事務所によっては赤ちゃんの対応をしてくれるところもあるようですが、実際には「家事の代行」が中心というところが多いようです。
なので、「赤ちゃんを見ていてもらって、その間に自分が休む」というイメージで申し込むと、少し違うかもしれません。
でも私は、これでよかったと思っています。家事さえ誰かがやってくれれば、私は赤ちゃんに集中できるからです。産後に削られる体力の大部分は、実は赤ちゃんのお世話より「その合間の家事」だったりしますから。
申し込むときに、どこまで頼めるのかを窓口で確認しておくと、ギャップがなくて安心だと思います。
費用は?2時間でワンコインでした
気になる費用ですが、私の場合は2時間で500円ほどでした。
プロが2時間、料理の作り置きと掃除をしてくれて、ワンコイン。週2回来てもらっても、月に数千円程度です。自治体のサービスだからこその金額だと思います。民間の家事代行なら、この値段ではまず頼めません。
ただし、別途かかるお金もありました。
うちの場合は駐車場代です。ヘルパーさんが車で来られるので、その分は実費でお支払いしていました。これが地味にばかにならなくて、利用料金そのものより、駐車場代のほうが高くつくこともありました。
とはいえ、それを含めても「安い」というのが正直な感想です。
料金や、実費でかかるものは自治体によって違います。申し込むときに、利用料以外にかかるお金があるかどうかも、あわせて確認しておくと安心です。
正直、気楽ではない部分もある
いいことばかり書いてきましたが、正直なところも書いておきます。
他人が家に上がるのは、やっぱり気楽ではありません。
どれだけありがたいサービスでも、知らない人が自分の家に入って、キッチンやお風呂を使う。散らかっているところも見られる。「見られて困るものは片づけておかなきゃ」と、少しは気を張ります。完全にリラックスして過ごせる時間ではない、というのは正直な実感です。
それでも私が続けたのは、気疲れよりも、料理を任せられる価値のほうが上回ったからです。赤ちゃんを見ながら料理をする大変さを思えば、多少の気疲れは安いものでした。
時間帯が選びにくいのは、想定外でした
もうひとつ、これは事前に想像していなかったことです。
来てもらう時間が、あまり自由に選べませんでした。 事業所の都合もあるので仕方ないのですが、うちの場合はちょうどお昼どきに来てもらう形になりました。
我が家は日中に夫がいることがあるので、夫がいる時間帯にヘルパーさんが来るという状況になり、そこは少し気を遣いました。ヘルパーさんにも、夫にも。
これは家庭の事情によるので、誰にでも起きることではありません。ただ、**「時間はこちらの希望通りにいくとは限らない」**というのは、頭に入れておくといいと思います。
これから使う人へ|ワンオペの人ほど、使ってほしい

最後に、これから使うかどうか迷っている人へ。
私の場合は、日中に夫がいることがあるという少し特殊な事情があったので、気を遣う場面もありました。でも、日中ずっと一人で育児をしている人にこそ、このサービスは使ってほしいと心から思います。
理由は、はっきりしています。家のことを誰かがやってくれれば、その分、赤ちゃんに集中できるから。
産後の体力は、本当に限られています。その中で、料理も掃除も自分でやろうとすれば、必ずどこかが削られる。それはたいてい、ママの睡眠か、心の余裕です。だったら、削られる前に、外に預けてしまったほうがいい。
まとめると、こうです。
- 知らないと使えない。 まずは助産師さんや、区役所・市役所の窓口で聞いてみる
- 申し込んでもすぐには来てくれない。 できれば産前・産後すぐに動いておく
- 頼めるのは主に家事。 赤ちゃんの直接のお世話は範囲外のことが多い
- 費用は驚くほど安い。 ただし駐車場代など実費は確認を
- 時間帯は選べないこともある。 そこだけ覚悟しておく
- 回数に上限がある。 使い切ったあとのことも考えておく
そして、回数を使い切ったあとのことも、少し考えておくといいと思います。
自治体のサービスは安いぶん、回数が限られています。もし経済的に余裕があるなら、使い切ったあとは民間の家事代行やシッターに切り替えて続けるのも、じゅうぶんアリだと思います。値段は上がりますが、「家のことを外に出す」という状態そのものを手放さないことのほうが、産後の体には大事だからです。
産後は、頼れるものに全部頼っていい時期です。自治体のサービスも、民間のサービスも、家族も。「自分でやらなきゃ」を手放したぶんだけ、赤ちゃんと向き合う余裕が戻ってきます。
まずは一度、聞いてみてください。それだけで、あなたの産後が少しラクになるかもしれません。



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